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電車マニア必見!?電車線のビームたち

osaka-staition train

G’day mate!ミーヤです。
近畿地方の路線を中心に車両の紹介ではなく、電車線の支持物について紹介したいと思います。
ちなみに電車線とは鉄道用語で系統のことを言います。
支持物とはトロリ線(パンタグラフでこすってる線のこと)を吊っている線『架線』を支持している門型鉄鋼製品のことで通称『ビーム』と呼ばれているもののことを意味します。

このビーム達にもいろんな名前が付いています。
今は他分野の設計業務を行っていますが、以前電車関係の鉄鋼製品を製作するメーカーで働いていることがありました。
名称はその時に覚えた知識となります。(おそらく現在でも同じ名称で呼ばれていると思います)
一つでもいいので覚えて帰って下さい。

この記事はこんな人におすすめ

  • 電車線支持物の名称が知りたい
  • 支持物の用途を知りたい
  • そもそも電車線支持物ってなに?
  • 支持鉄の人(車両鉄、撮り鉄、音鉄、録り鉄、乗り鉄の人もどうぞ)

それではどうぞ!

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いろんな種類のビームたち

住んでる地域にもよりますが、みなさんが一番多く利用しているのがJRの路線ではないでしょうか。
最初に紹介するのは、皆さん一度は目にしたことがあるはずの、Vトラスラーメンビームです。
初めてこのネーミングを聞いたときは『え!?何ラーメン』って感じでした。
おそらく、断面がV字になっていて平面がトラス構造なのでこのネーミングなんでしょう。
基本、一つ一つの鋼材がボルトで締結されています。
JR路線で通勤している人なら必ず1度は目にしたことがあるはずです。
ちなみに、ビームの下面についてるのが『Y形下束(さげつか)・下馬(さげうま)』上面についてるのが『やぐら』という名称です。
ネーミングが独特です。
電車線関係の仕事に従事している人からしたら普通みたいです。
下束(曲引きなど)・下馬(主に吊架)は架線の支持、やぐらは、き電線(架線に電力を供給する電力線のこと)の支持に使われてるみたいです。
それぞれ架線と鉄鋼品の間には絶縁のため、碍子が入っています。

Vトラスラーメンビーム
Vトラスラーメンビーム

柱付近の斜めの鋼材(方杖)がないバージョンはVトラスビームです。

どうやら斜めの鋼材がラーメンの正体だったみたいです。

Vトラスビーム
Vトラスビーム

続いて、駅構内の番線が多くて長いスパンの支持物としてよく使われているのがかごビームです。
見た目、ガッシリしていて強そうです。(ボルト締結ではなく溶接構造(鉄と鉄をくっつけるやつ))

おそらく、形状が籠状になっているのでカゴビームと呼ばれているのでしょう。(見た目そのまま)
このビームは強度的に強いので信号機や横断用のケーブル等を支持しているものもあります。

かごビーム
かごビーム

電鉄会社によって支持物の形状は微妙に異なっています。
同じかごビームでもこちらのかごビームは溶接構造ではなくボルトで締結されています。(参考:阪急電鉄)
よく見ると鋼材(アングル)の組み方もJRの仕様とは逆の使い方をしています。
ビーム上面に取り付いてる『やぐら』の形状も違います。

かごビーム(阪急電鉄)
かごビーム

こちらのビームも阪急電鉄の仕様に似ていますが2段となっています。(参考:阪神電鉄)

かごビーム2段
かごビーム

こちらも2段になっています。(京阪電鉄)
私鉄のビームは2段仕様が多いみたいです。

かごビーム(京阪電鉄)
かごビーム

近年、踏切をなくして高架化をしている路線も多くみられます。
そこでよく目にするのが『鋼管ビームです。
重量が軽いので高架自体にかかる負担が軽減されるとの理由で採用されているみたいです。
見た目も、超シンプル。(参考:近鉄電鉄)
個人的にはこのビームが一番好きです。

キレイ!☆彡

鋼管ビーム(近鉄電鉄)
鋼管ビーム
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片持ちの支持物たち

見ていると、路線の景観によっては門型のビームで架線を支持できない場所もあるみたいです。
そういった場所では片側の柱から支持物を張り出して架線を支持してます。
いろんなパターンがあります。

逆Vブラケット
逆Vブラケット

逆Vブラケット』ですね。(断面がV字のさかさまになってるからこのネーミング。)

かごブラケット
かごブラケット

かごブラケット』(信号機を付ける前の状態です。レアです。)

可動ブラケット
可動ブラケット

可動ブラケット』新幹線の架線支持でもよく採用されてます。(写真は在来線)

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まとめ

いかがでしたか?
今回紹介しましたビームたちは、ほんの一部です。
おそらく九州、四国、東海、東日本、東北、北海道と各地域によってさまざまなビームたちがいると思います。
普段、生活の中で目線を上に向けて歩かないと思います。
明日から少し上を意識して歩いてみてください。
駅のホームで電車を待っている時や、踏切待ちの時でもいいので少し見上げてみてください。

そこには必ず『ビームたち』がいます。

同じ用途で使用するビームですが、電鉄会社によって形状が微妙に違います。
どうしてそうなったのかはわかりませんが、何か理由があるのでしょう。
わたしの個人的な意見としては個の主張かなと思います。
どの電鉄会社も表面の色はみんな銀色っぽく同じ感じでした。
おそらくドブめっき(溶融亜鉛メッキ)を施しているのでしょう。
中には塗装?っぽいものも見受けられました。

ビームの保守・メンテナンス・建て替え等はすべて電車の営業時間が終わった夜間に行われます。
私たちが日常的に使っている電車の安全を守っていらっしゃる電鉄会社には感謝です。

ありがとうございます。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

おしまい。

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